【サンパウロ綾村悟】ブラジルの「オズワルド・クルス研究所」は23日、リオデジャネイロ沖で捕獲したサメの体内から、コカインが大量に検出されたとの研究論文を発表した。国営ブラジル通信が23日付で報じた。
研究結果によると、「ブラジルヒラガシラ」と呼ばれる小型のサメ13匹を検査したところ、全てのサメの肝臓と筋肉組織からコカインが検出された。筋肉組織から検出されたコカインは、肝臓から検出されたものの3倍の濃度だった。
コカインは、麻薬製造過程での投棄や麻薬常用者からの排泄物などを通じて、下水から海に流出した可能性が高いという。
また、ブラジルヒラガシラは沿岸を生息地としており、食物連鎖の上位に位置することも手伝って、コカインが大量に蓄積されたものとみられている。