サバンナの森林破壊加速 熱帯雨林では消失減少 ブラジル

【サンパウロ綾村悟】「カンポ・セラード」と呼ばれるブラジルのサバンナ地帯で、昨年の森林消失量が前年を大きく上回り、アマゾン熱帯雨林の森林消失量よりも多くなったことが分かった。

人工衛星を利用してブラジルの森林活動を監視している「マップ・バイオマス」によると、サバンナ地帯での森林消失は前年比で68%増え、110万ヘクタールに及んだ。これは東京都全面積の5倍に相当する。

原因はほとんどが、農地や牧場などの開発(多くは違法)に伴う森林伐採や「野焼き」だ。

ブラジルの森林破壊は、世界最大の湿地帯と有数の生態系を持つことで知られるパンタナルでも進んでおり、ここでの森林消失は前年比で59%増を記録した。

一方、ブラジル政府が保護強化を行っているアマゾン熱帯雨林の消失量は前年比で62%減少し、約45万ヘクタールだった。アマゾン熱帯雨林には、欧米や日本から森林保護に向けた多くの支援が届いており、ルラ大統領は2030年までの消失量実質ゼロを公約としている。

森林保護に向けた注目がアマゾン熱帯雨林に集まる一方、厳しい監視と取り締まりを逃れた開発業者がサバンナに流れ込み、消失が進んだ形だ。南米最大のサバンナとして知られるカンポ・セラードは地球の動植物種の実に5%が住むとされる。

カンポ・セラードは、農業に適さないとされてきたが、近年の農業技術の進歩により、大豆の生産などが進んだ。現時点でも耕作可能な土地は1億ヘクタール以上残っているとされ、パンタナルと共に早急な森林・自然保護に向けた対策が求められている。

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