【サンパウロ綾村悟】ブラジルがん協会は15日、肺がんで死亡した患者に関して、8割が喫煙に起因するとの研究結果を発表した。政府系ブラジル通信が18日付で報じた。
同協会関係者は、喫煙の習慣が国籍にかかわらず肺がんの最も大きな原因になっていると説明している。
さらに、電子たばこ(加熱式たばこ含む)は、がん患者をさらに増やす可能性が高いという。利用しやすいことから、若年層に手が届きやすく、肺がんの罹患(りかん)率を引き上げる可能性が高いという。
電子たばこにも含まれている「ニコチン」は、麻薬にも相当する中毒性を持っており、肺がんや葉たばこでは考えられなかった他の病気や事故を引き起こす電子たばこの危険性はもっと周知されるべきだという。電子たばこが使用するバッテリーの爆発による死亡事故も発生している。
ブラジルでは、2009年から電子たばこの販売が全面的に禁止されているが、若者を中心に個人輸入や露天商などを通じて電子たばこが普及しており、保健省などが電子たばこの有害性を訴えるキャンペーンを続けている。