【サンパウロ綾村悟】南米アルゼンチンで9日、国内の主な労働組合が参加したゼネストが実施され、保守ミレイ政権が進める緊縮財政などの経済政策に抗議した。
ゼネストにより、工場だけでなく公共交通機関の運行や銀行業務も止まっており、都市機能が実質的にまひした。
昨年12月に就任したミレイ大統領は、深刻な経済・財政危機に陥っているアルゼンチンを立て直すために、省庁削減や各種補助金、社会保障費の見直しを含む大胆な財政改革を行っている。
左派系の野党は、ミレイ氏の財政政策に強く反対しており、ゼネストを支持する立場だ。一方、記録的な通貨安やインフレは、次第に落ち着きも見せ始めており、有権者からはミレイ氏が進める改革を支持する声も上がっている。