【サンパウロ綾村悟】南米エクアドルで21日、治安対策強化に国軍関与の是非などを問う国民投票が行われ、賛成多数で可決の見通しとなった。
近年、エクアドルでは、隣国コロンビアやペルーから麻薬密売組織が流入し、凶悪犯罪が急増している。今年1月には、刑務所や警察署が麻薬密売組織に襲撃されたり、西部グアヤキルにある公共放送局のテレビスタジオが武装集団によって占拠される事件が発生したばかりだ。
国民投票では、国軍による治安維持参加への役割拡大や組織犯罪・資金洗浄など、11の項目に分けて罰則強化の是非が問われた。
同国選管が21日夜に行った開票速報では、国民投票は全体的に約65%の支持を得ており、軍関与の強化など少なくとも九つの項目が賛成多数で可決されることになるという。