【サンパウロ綾村悟】世論調査会社のダッタフォーリャ社は21日、左派・労働党(PT)の現職ルラ・ブラジル大統領に関する最新の世論調査を発表、支持率が過去最低となっていたことが分かった。
調査結果によると、ルラ氏の支持率は35%で昨年1月の就任以来、過去最低を記録した。昨年12月の前回調査時は38%だった。一方の不支持率も前回調査の30%から今回33%へと悪化した。
世論調査は今月19日と20日の2日間、無作為に選ばれた2002人の有権者を対象に行われた。
ルラ大統領の支持率低下の原因の一つは、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザでの軍事作戦を、ルラ氏が「戦闘行為ではなく虐殺だ」と批判し続けていることだ。先月20日には、民間人にも犠牲者が出ているさまを「ホロコースト」に例えて批判、イスラエル外務省がルラ氏を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましくない人物)」に指定して応酬するなど外交問題にまで発展している。