【サンパウロ綾村悟】南米ベネズエラのピント外相は15日、国連人権高等弁務官事務局(OHCHR)のベネズエラ事務局に対して活動停止を求めると同時に、72時間以内の全職員退去を命じたと発表した。
ピント氏はその理由として、OHCHRがベネズエラ政府に対する反政府活動を支援したと主張した。
これに先立ち、OHCHRのベネズエラ事務局は、反政府派の人権活動家として知られるロシオ・サン・ミゲル弁護士をベネズエラ政府が13日に拘束したことを批判し、同氏の解放を求めていた。
ベネズエラでは、今年後半に大統領選挙が予定されており、再選を狙う反米左派マドゥロ大統領が、強権的な政治手法で反対派への締め付けを強めている。
一方、米国は、昨年10月のベネズエラ与野党協議を受けて緩和した対ベネズエラ制裁の見直しに言及しており、マドゥロ大統領がこれを批判している。