【サンパウロ綾村悟】資産家としても知られる南米チリのセバスティアン・ピニェラ前大統領が6日午後、搭乗していたヘリコプターの墜落事故で死亡した。74歳だった。
現地メディアによると、ヘリコプターが墜落したのは同国南部の観光地ランコ湖。実業家同士の会合に向かう途中だった。ヘリコプターにはピニェラ氏を含む4人が搭乗していたが、ピニェラ氏以外の3人は無事だった。
著名な実業家として知られていたピニェラ氏は、上院議員を経て中道右派の立場から2005年の大統領選挙に立候補したが、中道左派のバチャレ氏に敗れた。その後、09年の大統領選に再度挑戦をして当選、14年までの任期に高い経済成長と雇用創出という功績を残した。18~22年の第2期ピニェラ政権では、経済格差から大規模な反政府デモに直面した。