イスラエル軍 ガザ南部でハマス大隊を解体 ハマス 戦闘休止案「前向きな姿勢」

1日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファに向かう 避難民の車(EPA時事)

【エルサレム森田貴裕】イスラム組織ハマスの壊滅を目指すイスラエルのガラント国防相は1日夜、声明で、パレスチナ自治区ガザ南部の最大都市ハンユニスでのイスラエル軍による軍事作戦で「ハマスの大隊を解体した」と発表した。

ガラント氏は1日、ハンユニスで軍事作戦を行っている地上部隊を訪れ、「われわれはハンユニスでの任務を達成しつつある」と強調。今後はエジプトとの境界にあるラファまで軍部隊を進めテロリストを排除していくとして、人質の奪還に向けハマスへの攻勢をさらに強める構えを示した。また、「ガザ地区でこれまでにハマスの戦闘員1万人を殺害し、さらに1万人を負傷させ、戦闘能力を奪った」と主張した。

イスラエルのメディアは、複数のイスラエル高官の話として、ハマスのガザ地区トップのシンワル氏ら幹部と多くの人質が、ハンユニスからラファに移動した可能性があると報じている。

一方、中東のメディアによると、カタール外務省報道官は1日、欧州でイスラエルが米国やカタール、エジプトとの協議で一致した戦闘休止案について、ハマスが「初めて前向きな姿勢を示した」と明らかにした。

戦闘休止案は、ハマスが拘束する人質を段階的に解放し、イスラエルは収監しているパレスチナ人囚人を釈放する内容で、ハマスがこの案を受け入れるかどうか検討を行っている。報道官は「戦闘休止につなげる前提条件に双方が合意した。数週間以内に問題が解決することを期待している」と語った。

ガザ地区では1日も、南部を重点に中部や北部でハマスに対しイスラエル軍による地上作戦が続いた。ガザ保健省によると、交戦が始まった昨年10月7日以降、ガザ地区での死者数は2万7000人を超えた。

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