反逆罪や職権乱用 禁錮34を年求刑 ペルー前大統領

【サンパウロ綾村悟】南米ペルーの検察当局は12日、カスティジョ前大統領に対して、反逆罪や職権乱用などの罪で禁錮34年を求刑した。

急進左派のカスティジョ氏は、2021年6月の大統領選挙でフジモリ元大統領の長女で保守のケイコ氏を下して当選したが、大統領就任時に所属していた共産系ペルー自由党内の分裂などもあって支持率が低迷、22年12月に国会から弾劾決議を受けて罷免された。

その後、弾劾を逃れるためにカスティジョ氏が国会を強制的に解散しようとしたとして、権力乱用による憲法違反の疑いで身柄を拘束され、検察当局が「事実上のクーデターに該当する」などと判断して捜査を続けていた。昨年3月には、公共工事に関する収賄疑惑で3年間の追加拘束処分を受けていた。

カスティジョ氏の拘束後、ペルー国内では各地でカスティジョ氏の支持者らによる反政府デモが拡大、23年1月までに58人の死者を出す事態となっていた。カスティジョ氏の支持者らは、大統領選挙を含む総選挙の日程の前倒しを求めているが、ボルアルテ大統領は26年の任期まで大統領職に留まると明言している。

spot_img
Google Translate »