【サンパウロ綾村悟】南米ボリビアの憲法裁判所は先月31日、権力の集中を避けるため、2期10年を超える大統領選出馬を認めないとの判断を下した。憲法裁判所は最高裁に相当するため、これが最終決定となる。
この判断により、2025年の大統領選挙に出馬を明言している与党・社会主義運動(MAS)の党首、反米左派エボ・モラレス元大統領は出馬できなくなった。
モラレス氏は、06年にボリビア初の先住民出身大統領として当選し、天然ガスの国有化政策や貧困対策などを通じてカリスマ的な人気を誇った。19年10月には憲法を改正して4選を果たしたが、不正選挙疑惑が全国規模の反政府デモに発展し、辞任を余儀なくされた。
ベネズエラの反米左派、故ウゴ・チャベス元大統領の盟友としても知られており、キューバなどとも連携しながら反米左派連合の一角を担っていた。
辞任後は、保守派のアニェス国会議長が暫定大統領に就任、14年ぶりに保守派が政権を握ったが国内融和やコロナ対策などで政権運営に失敗、20年10月の大統領選挙でモラレス氏の後継者でもある左派のアルセ元経済・財務相が当選していた。
現在、ボリビアでは、国会も上下院共に与党が過半数を握っており、モラレス氏が出馬すれば、当選する可能性は高いとみられていた。反米左派が政権を握る国で、政権与党に不利な判決が出ることはめずらしい。
モラレス氏はX(旧ツイッター)を通じて、「政治的判断だ。帝国主義者(米国)とボリビア右翼の共謀に一部の判事が加担している」などと批判している。






