領有権主張で「最悪の事態」警戒 ガイアナ ベネズエラの国民投票受け

【サンパウロ綾村悟】南米ガイアナのジャグデオ副大統領は4日、隣国ベネズエラの国民投票でガイアナの国土の7割を占める「エセキボ地域」の領有権主張に多数が賛成したことを受け、武力侵攻などを念頭に「最悪の事態に備えるべきだ」と警戒した。

ガイアナの西部に位置するエセキボ地域はベネズエラと国境を接しており、長年に渡って両国が領有権を争ってきた経緯がある。近年、エセキボ地域の沿岸では、ガイアナを主要産油国に押し上げるほどの膨大な海底油田が発見されている。ベネズエラが国民投票を実施したのは、こうした資源を確保する狙いがあるとみられている。

ベネズエラ選管によると、投票率は50%近くに達し、1千万人近くの有権者が国民投票に応じた結果、95%以上がエセキボ地域の領有主張に賛同した。ただ、反米左派のマドゥロ政権は選管にも影響力を持っており、投票率が操作されたと主張する反大統領派やメディアもある。マドゥロ大統領は4日、「あらゆる手段でエセキボの領有を実現する」と発言するなど緊張を高めており、ガイアナ政府は国境警備の強化に入ったと伝えられている。

こうした中、ベネズエラとガイアナ両国と国境を接する南米ブラジルのルラ大統領は4日、両国政府に対して「思慮と良識を持って対応してほしい」と要請。その上で緊張が高まった場合には首脳同士の対話を仲介する意図を表明した。

spot_img
Google Translate »