【サンパウロ綾村悟】南米ベネズエラで3日、隣国ガイアナの「エセキボ地域」の領有の是非を問う国民投票が実施された。同国選管は即日開票の結果、95%の有権者が賛成を投じたと発表した。

エセキボ地域はガイアナ西部に位置し、16万平方㌔と領土の約7割を占める。近年、ガイアナでは新たな海底油田が次々と発見されている。推定110億バレルともいわれる原油埋蔵量は、世界7位のクウェートさえ追い抜く可能性を秘めており、発見された油田の多くがエセキボ地域にある。
同地域の領有については、ベネズエラとガイアナが植民地時代から争ってきた。1898年の国際仲裁裁定で、エセキボは当時英領だったガイアナへの帰属が認められたが、今回の国民投票では、仲裁裁定を無効とする内容も含まれていた。
ベネズエラは深刻な経済危機に直面しており、これまでは反米左派マドゥロ政権が強権政治で国内を抑え込んできた。一方、来年には大統領選挙が控えている。エセキボの領有に関しては、野党や反大統領派からも賛成する声が上がっており、3選を目指すマドゥロ氏としては、世論の支持を集める材料にもなっている。
一方、ガイアナ政府はベネズエラの動きを批判、軍事面も含む米国との協力も辞さない構えだ。ウクライナやイスラエルで紛争が続く中、ベネズエラがエセキボ地域の領有主張に向けてどのような動きを見せるか注目されている。





