【サンパウロ綾村悟】ブラジルのマトグロソドスル州消防当局は25日、世界自然遺産パンタナルで発生していた森林火災が鎮火したと発表した。ここ数日の間、降り続いた雨が鎮火につながった。
ブラジルでは、今月初めから南東部や中西部を中心に熱波の襲来を受け、各地に非常事態宣言が出されていた。
パンタナルでは、11月だけで3千件近くの森林火災が発生、ブラジル国立研究所(INPE)によると、消失した森林や土地は85万ヘクタールにも及んだ。
パンタナルは世界有数の動植物相を持つ世界自然遺産。絶滅危惧種などを含む多くの動物の生息地でもあり、専門家は「制御できない森林火災が絶滅を招きかねない」として警告を発していた。
森林火災は、野焼きなど農牧地の開墾などを目的として人為的に起こされることも多い。