エクアドル大統領選 右派ノボア氏が勝利 治安対策課題

【サンパウロ綾村悟】南米エクアドルで15日に大統領選挙の決選投票が行われ、即日開票の結果、「バナナ王」の息子として知られる右派のダニエル・ノボア氏(35)が当選した。今回の選挙は、汚職疑惑を受けたラソ大統領が大統領選挙を前倒ししたことから行われた。そのため、ノボア氏の任期は12月から2025年5月までの1年5カ月となる。

選管当局によると、開票率95%でノボア氏の得票率は52・1%、コレア元大統領派の左派候補ルイサ・ゴンサレス氏(45)は47・9%だった。ゴンサレス氏は、低所得者向け政策を打ち出して第1回投票では1位だったが、支持を受けたコレア元大統領が汚職で実刑判決を受けていたこともあり、有権者から反発を招いた。

当選した実業家出身のノボア氏(元国会議員)は、エクアドルの「バナナ王」ことアルバロ・ノボア氏の息子。政治経験も浅く、今回の大統領選挙では泡沫(ほうまつ)候補の一人だったが8月の選挙で24%近くの得票を得て決選投票に進んだ。

ノボア氏は、経済政策で中道右派のラソ大統領が行ってきた経済開放路線を踏襲しながら、新規事業の活性化などによる雇用創出を目指す。

一方、新政権の当面の課題となっているのが治安対策だ。エクアドルでは近年、隣国のコロンビアやペルーなどから麻薬密売組織が流入し、凶悪犯罪が急増している。

8月の大統領選挙前には、汚職や犯罪組織の撲滅を公約としていた元ジャーナリストの大統領候補が、コロンビア人の暗殺犯グループによって銃殺される事件が起きた。そのため、今回の選挙は厳戒態勢の中で行われた。

ノボア氏は、国軍を利用した犯罪組織への対応や、若者の雇用創出などを通じて治安改善を図ることを公約としていた。

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