【サンパウロ綾村悟】真冬のブラジル各地を例年にない熱波が襲っている。ブラジルの国立気象研究所は23日、リオデジャネイロで冬季の過去最高となる39・2度を記録したと発表した。ブラジルでは7~9月が冬に当たる。同市での冬季の過去最高気温は2019年に記録された38・7度だった。
熱波は、リオデジャネイロだけでなく、ブラジル各地で記録されており、国土の半分近くで過去最高気温や異常乾燥を記録している。中西部の世界自然遺産パンタナル地域では、異常乾燥に伴う森林火事などが増えて緊急事態が宣言された。
気象関係の専門家は、気候変動に加えてエルニーニョ現象が現在の熱波を引き起こしている可能性が高いとみている。熱波は来週以降も続く可能性が高く、国立気象研究所は、午後の暑い時間は屋内に留(とど)まることや定期的な水分の補給などを呼び掛けている。