ペトロ大統領の息子逮捕 コロンビア 麻薬絡みの資金洗浄か

【サンパウロ綾村悟】南米コロンビアからの報道によると、同国の検察当局は29日、グスタボ・ペトロ大統領の息子ニコラス・ペドロ容疑者をマネーロンダリング(資金洗浄)と不正蓄財の容疑で逮捕した。ニコラス容疑者の元妻ダイスリス・バスケス容疑者も逮捕された。

コロンビアの捜査当局は今年3月、ニコラス容疑者が麻薬密売関係者から大統領選挙時に選挙資金名目で資金を受け取った疑いで捜査を開始していた。

ニコラス容疑者は嫌疑を否定していたが、地元週刊誌が同じく今年3月、同容疑者が2人の麻薬密売関係者から多額の資金を受け取っていたと証言するインタビュー記事を掲載していた。

ペトロ大統領は、ツイッターに「父親として息子が刑務所に送られることは苦しい」としながらも、「大統領として検事総長の捜査権限を最大限に尊重し保証する」と語った。

ペトロ氏は昨年6月の大統領選挙で勝利し、コロンビア初の左派系政権を誕生させた。大統領選挙では、政治腐敗や貧困問題の解決、格差解消などを主張して貧困層を中心に多くの支持を得た。

それだけに、ペトロ氏の家族が違法組織から資金を受け取り、不正蓄財を行っていたことが事実であれば、政権にとって大きなダメージとなる。また、左派ゲリラと進めている和平交渉への影響も懸念されている。

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