
【サンパウロ綾村悟】南米ブラジルの首都ブラジリアで30日、アルゼンチンやベネズエラなど南米の主要11カ国の首脳が参加する国際会議が行われた。政情不安が続くペルーは出席を見送った。
ブラジルのルラ大統領は演説で「南米の統合」を主張、米ドルに代わる決済通貨としての南米共通通貨の創設や、2008年に当時の南米左傾化の流れで創設された「南米諸国連合(UNASUR)」の再建、インフラ整備での協力などを提案した。今回の会議は、ウクライナ問題など国際外交での存在感を強めているルラ氏の提唱で開催された。
ブラジルを中心とした南米諸国の結束を内外にアピールする機会だったが、反米左派のベネズエラを巡っては、意見が大きく分かれる場面もあった。
ルラ氏は首脳会議に先立つ29日にベネズエラのマドゥロ大統領と会談、反大統領派に対する人権侵害などで米国から受けている経済制裁への解除に協力することを約束した。
一方、ルラ氏は「ベネズエラが独裁・反民主的だとの物語は欧米がつくり上げたものだ」と主張したが、ウルグアイの中道右派ラカジェポー大統領は30日、「物語とは驚きだ、世界の多く国々がベネズエラで民主主義や人権が保障されるように働き掛けている」と批判した。
また、チリの左派ボリッチ大統領も「ベネズエラの人権侵害は現実の問題だ」と否定、ルラ氏の政治イデオロギーを際立たせる結果となった。






