与党ペニャ氏が当選 パラグアイ大統領選  台湾と外交関係維持へ

30日、アスンシオンで、パラグアイ大統領選での勝利を喜ぶサンティアゴ・ペ二ャ氏(中央)(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】南米パラグアイで30日、現職ベニテス大統領の任期満了に伴う大統領選挙が実施され、即日開票の結果、台湾との外交関係維持を掲げる与党コロラド党(中道右派)のサンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が当選を確実にした。ペニャ氏は「われわれ全員が求めるパラグアイの設計を始めよう」と勝利宣言した。就任は8月15日で任期は5年。再選は禁じられている。

10人以上が立候補した大統領選挙は、ペニャ氏と中道・中道左派の野党連合から出馬したエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)の支持率が拮抗(きっこう)し、一騎打ちの様相を見せていた。

同国選管によると、開票率99・94%で、ペニャ氏の得票率は42・74%、アレグレ氏は27・49%で、15%以上の差をつけたペニャ氏の圧勝だった。

選挙戦でペニャ氏は、経済の再生に向けて雇用創出などを公約に掲げ、有権者の支持を集めた。

一方、アレグレ氏は与党コロラド党の政治腐敗を追及し、一部の世論調査でペニャ氏を逆転するなど善戦したが、終盤で激しい追い上げを見せた3位の中道左派候補に、与党に批判的な有権者の票が流れた。アレグレ氏は敗北を認める声明を発表した。

今回の大統領選挙は、アレグレ氏が台湾との外交関係断絶を示唆したことから、国際的に大きな注目を集めた。パラグアイは南米で唯一台湾と外交関係を維持している国だが、世界有数の輸出量を誇る大豆・牛肉の生産者などが中国との外交関係樹立を求めていた。

選挙結果を受け、台湾の在パラグアイ大使館はSNSに「民主主義の力を世界に示した」とのメッセージを投稿した。

近年、中南米では中国政府による外交攻勢が激しくなっており、台湾と断交して中国と国交を結ぶ国が増えている。2017年にはパナマ、18年にエルサルバドル、21年にニカラグア、今年3月にはホンジュラスが台湾との断交を発表した。中国は、巨大な国内市場との貿易やインフラ投資、新型コロナワクチン供与などを武器に、台湾との外交関係維持を図る国に揺さぶりを掛けている。

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