トップ国際中南米南米諸国連合に復帰へ ブラジル 19年脱退依頼

南米諸国連合に復帰へ ブラジル 19年脱退依頼

【サンパウロ綾村悟】ブラジル外務省は8日、南米の政府間機構の一つである「南米諸国連合(UNASUR・本部エクアドル)」に5月8日付で復帰すると発表した。

UNASURは、ルラ・ブラジル大統領が提唱し、反米左派の故チャベス・ベネズエラ大統領らが呼び掛けに応じる形で2008年に発足した。ブラジルの首都ブラジリアで同年開催された首脳会議には12カ国が参加した。

当時の南米では、ブラジルやアルゼンチン、ボリビアなどで反米左派や中道左派の政権が次々に誕生し、「ピンクの潮流」とまで言われた。単一通貨や単一パスポートの実現などを目指していたUNASURだが、左派政権の集合体的な存在として報じられることが多い。

その後、南米の保守化や経済の停滞などに伴い脱退する国が増え、現在はボリビア、スリナム、ウルグアイ、ガイアナ、ベネズエラの5カ国が残っているだけとなっている。ブラジルも保守派のボルソナロ前大統領が19年に脱退を表明していた。

一方、保守政権のコロンビアやチリが南米諸国連合に代わる政府間機構の設立を提唱し、19年に「南米の進歩と発展のためのフォーラム(PROSUR)」という政府間機構が結成された。現在、ブラジルを含む9カ国が参加している。

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