【サンパウロ綾村悟】ブラジルのハダジ財務相は4日、保守派のボルソナロ前大統領がインフレ抑制のために導入していた燃料税(ガソリン・エタノール税)の引き下げを、120日以内に撤廃すると言明した。
ハダジ氏は、以前より国家財政の改善に燃料税の引き上げが欠かせないと主張していたが、与党・労働党(PT)内の反発などに遭っていた。
昨年10月の大統領選挙でボルソナロ氏を破った左派のルラ大統領は、貧困層への支援や格差解消などを公約としており、財源としての税収増は欠かせない。
一方、ルラ氏の支持率は38%(不支持率29%)と低迷しており、燃料税の復活による有権者の不満や反発が、今後の支持率などに与える影響も注目される。