
【サンパウロ綾村悟】ブラジル大統領府は31日、健康問題で延期されていたルラ大統領の中国公式訪問が11日から15日の日程に決まったことを発表した。訪中は習近平国家主席の招待によるもので、14日には北京で習主席との首脳会談も予定されている。
ルラ氏の訪中は、当初は先月27日から31日に予定されていたが、インフルエンザに感染して気管支炎を併発、医師団が訪中延期を勧めていた。
ブラジルにとって、中国は米国を超える最大の貿易相手国。当初は、200人近くの経済関係者もルラ氏に同行する予定だった。ブラジル政府は、今回の訪中を通じて中国と新たな経済協定などを結ぶ予定。
一方、会談ではウクライナ情勢も議題に上るものとみられている。ブラジルと中国は欧米と別に独自の停戦案を提案しており、ロシアとは共に新興5カ国(BRICS)のメンバーでもある。ルラ大統領は、停戦に向けて中国やインドと協力する可能性も示唆していた。