首都治安責任者に拘束命令  ブラジル 連邦議会など襲撃で

ブラジルのトレス前法務・公安相(左)とボルソナロ前大統領=2022年6月、ブラジリア(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】ブラジル最高裁のモラエス判事は10日、8日に起きたボルソナロ前大統領の支持者らによる首都ブラジリアでの連邦議会や大統領府などへの襲撃事件に絡み、ボルソナロ前政権時の法相で、事件当時、ブラジリア連邦直轄区の公安局長だったアンデルソン・トレス氏と同直轄区軍警察元司令官を拘束するように命じた。トレス氏に対しては、事件当日の首都の警備体制を故意に手薄にした疑惑がかけられている。

事件当時、トレス氏は米フロリダに休暇で滞在していた。最高裁命令を受け、休暇を切り上げて帰国する予定だが、疑惑に関しては「単なる仮説だ」と一蹴している。

議会襲撃事件では、事件発生日のブラジリアの警備人数が極端に少なかった他、議会に侵入する4千人近くの暴徒らを、治安当局関係者が黙って見過ごした姿などが目撃されている。ブラジルの地元メディアが公開した事件当時のビデオにも、警察官が暴徒を招き入れたり、一緒に写真を取る様子が写されていた。

この事件では、9日までに1500人が逮捕されていたが、連邦警察は10日、高齢者や子供、女性など599人を解放した。一方、逮捕者の拘束状況が劣悪で、食事などが十分に与えられていないとの批判も上がっている。

現在、捜査当局は、襲撃事件を計画して資金を提供した人物がいるとして、捜査を進めている。襲撃事件はSNSを通じて計画・拡散されたと見ており、首都ブラジリア以外でも、新政権に対する妨害・破壊行為を計画していた可能性がある。

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