
【サンパウロ綾村悟】南米コロンビアの左派ペトロ大統領は7日、隣国ベネズエラの首都カラカスを訪問し、反米左派マドゥロ大統領と会談した。両首脳は、昨年11月にも会談を行っており、今回は2回目。
首脳会談は3時間に及び、マドゥロ大統領はツイッターに「包括的で有意義な会談だった」と投稿した。6日には、2019年以来、閉鎖されていた両国間の国境が全面的に開放されていた。
両国関係は、18年5月に行われたベネズエラ大統領選挙で、親米右派ドゥケ政権がマドゥロ大統領の再選を「非民主的」として選挙の有効性を認めず、大使を召喚したことから悪化した。
19年2月には、コロンビアが、ベネズエラの野党指導者らと共に侵攻を画策しているとマドゥロ大統領が批判し、19年2月に国交断絶を発表した。
その後、昨年8月にコロンビア初の左派系大統領として就任したペトロ氏がベネズエラとの国交回復を求めると、同月末に双方の大使を派遣することで応じていた。
また、左派ゲリラ出身として知られるペトロ氏は、コロンビア最大の左派ゲリラ、民族解放軍(ELN)との和平締結を目指しており、ベネズエラは仲介役として和平交渉に参加している。
ペトロ氏は、9日にはチリを訪問し、左派のボリッチ大統領と会談を行う予定だという。