【サンパウロ綾村悟】リオデジャネイロ市当局は4日、ブラジルサッカーの聖地として知られるマラカナン競技場の北側にある通りを、昨年末に82歳で死去した元ブラジルサッカー代表のペレ氏にちなみ、「王様ペレ通り」に改名した。
ペレ氏の葬儀は、2日から3日にかけて行われ、23万人のファンが世界中から弔問に訪れた。
「王様ペレ通り」の標識には、ペレ氏の本名エジソン・アランテス・ド・ナシメントと共に「世紀のアスリート、史上最高のサッカー選手、ブラジルの存在を世界に知らしめた」と記されている。
一方、生没年には、1940年―∞と記されており、ペレ氏がファンの記憶の中に生き続けていることを強調している。
マラカナン競技場(収容人数8万人)は、1950年のサッカーW杯でブラジルがウルグアイに逆転負けして優勝を逃した「マラカナンの悲劇」や、2016年のリオデジャネイロ五輪で、ブラジルがPK戦の末にドイツを下して金メダルを獲得した「マラカナンの歓喜」など、数々のドラマを生み出してきた。
また、同競技場は、1969年にペレ氏が「1000ゴール」を達成した記念すべき場所としても知られている他、62、63年にペレ氏が所属していた「サントスFC(本拠地サンパウロ州サントス市)」が、クラブ世界一を決める「インターコンチネンタルカップ(現在はFIFAクラブワールドカップ)」で連続優勝した際、ブラジル側の決勝リーグ戦会場となった。