ボルソナロ氏が政権移行容認

ブラジル大統領選 敗北には言及せず

1日、ブラジル・サンパウロ郊外の道路を封鎖するボルソナロ大統領支持者のトラック(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】南米ブラジルの保守・ボルソナロ大統領は1日午後、首都ブラジリアの大統領府において、30日の大統領選挙決選投票の結果に関する声明を読み上げた。敗北を認める発言はなかったが、憲法を重視する姿勢を強調し、政権移行を容認する意向を表明した。

ボルソナロ氏は、声明の中で「私を批判する人たちは、私の言動が非民主的だと非難するが、私は常に憲法に対して敬意を払っている」と説明、選挙結果を容認する姿勢を示した。

一方、左派・ルラ候補の当確が発表された30日夜から、ブラジル各地で続いている道路封鎖やデモ活動については、「私に投票した5800万の有権者に感謝する」「(デモは)選挙プロセスへの不満や不公正に対する憤りだ」などと理解を示しながらも、「デモは平和的に行い、不法侵入や破壊、封鎖などは慎んでほしい」と支持者らに呼び掛けた。

声明は2分程度の短いもので、ボルソナロ氏は記者団の質問などに答えることなく立ち去った。ボルソナロ氏が退席した後、ノゲイラ官房長官が、政権移行を進めることをボルソナロ氏が許可したと発表した。

保守と革新が激突した今回の選挙は、ブラジル史上まれに見る接戦となり、決選投票ではルラ氏が50・9%、ボルソナロ氏が49・1%を獲得した。多くの世論調査がルラ氏が6%近くのリードを保っていると発表していたが、ほとんどの調査結果が覆された。ボルソナロ陣営は、世論調査やメディア報道が「印象操作で不公正だ」と批判してきた経緯がある。

ブラジル国内では、最高裁が道路封鎖に対する排除命令を出したにもかかわらず、全国の400カ所以上で幹線道路などの封鎖が続いており、ガソリンや食料品などの供給にも影響が出始めている。

ボルソナロ氏が平和的なデモを求める一方、「もはやこれは戦争だ」「道路封鎖を続けるべきだ」などとSNSで主張するボルソナロ派のインフルエンサーも出ており、2日には、サンパウロなど主要都市で新たなボルソナロ派の集会も予定されている。

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