【サンパウロ綾村悟】ブラジル保健省は10日、国内で2人目となるサル痘感染者からの死者が出たと発表した。死亡したのはミナスジェライス在住の21歳の男性。9月11日から入院していたが、合併症により死亡した。
保健省によると、ブラジルではこれまでに中南米では最も多い8340人のサル痘感染者が確認されており、地域的に最も多いのはサンパウロ州の3843人。4日には、世界保健機関(WHO)の下部組織でもある汎米保健機構(PAHO)を通じてサル痘のワクチンが緊急輸入された。ブラジルでは、市中感染の急増を受けて8月にサル痘に関して「公衆衛生上の緊急事態」を宣言されている。
また、同国では感染者の99%が男性同士の性行為によって感染したことも分かっており、専門家は不特定多数との性行為を避けるように求めている。一方、妊婦が感染した場合には流産に至る可能性もあるとして、マスクの着用が推奨されている。