ブラジル、安倍元首相死去で3日間の服喪へ

ボルソナロ大統領も襲撃を経験

<<2019年、スイスの世界経済フォーラムで安倍元首相と握手するボルソナロ大統領>>(同大統領のツイッターより)

【サンパウロ綾村悟】ブラジルのボルソナロ大統領は8日、安倍晋三元首相が銃撃事件で死去したことを受け、同日からブラジル全土で3日間の服喪を行うことを宣言した。全国の公共施設などで半旗が掲げられる。

ボルソナロ氏は8日、ツイッターで安倍元首相と2人で写っている写真を掲載し、「日本の国民に敬意を表します。安倍晋三氏はブラジルの良き友でした。残虐かつ残酷な事件を悼み、3日間の服喪を宣言します。犯人が厳しく罰せられますように。私たちは日本と共にいます」と記した。

また、同氏は、同日にサンパウロ州ピラスヌンガの空軍学校の式典で行った演説で安倍氏に言及、「親しみやすく愛国心にあふれ、日本国民の幸福を求めていた」「往々にして、敵は外ではなくわれわれの内にいることが多い」などと述懐した。

ボルソナロ氏自身も、4年前の2018年9月、大統領選挙の遊説中に暴漢に刃物で刺されて重傷を負った経験がある。大統領就任後も、事件の後遺症で入院を重ねており、日本の元首相を襲った凶悪犯罪に強い憤りを示している。

ブラジルは、世界最大の200万人近い日系人社会を抱えており、空軍大将や国会議員など国家の要職に就いている日系人も多い。安倍元首相は、14年と16年にブラジルを訪問して現地要人や日系社会と交流を行っており、安倍元首相の死去は重要ニュースとして詳しく報じられている。

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