トップ国際宗教自由巡り日本を懸念 旧統一教会解散 日米関係に影響も 元駐ルクセンブルク米国大使 ランディー・エバンス氏

宗教自由巡り日本を懸念 旧統一教会解散 日米関係に影響も 元駐ルクセンブルク米国大使 ランディー・エバンス氏

 Randy Evans 1958 年、米ジョージア州生まれ。ジョージア大学ロースクールで法務博士号を取得。下院議長の法律顧問などを経て、第1次トランプ政権下の 2018 ~21 年に駐ルクセンブルク米国使を務めた。共和党の法務分野で長年中心的役割を果たし、法曹界・政界で要職を歴任した。
 Randy Evans 1958 年、米ジョージア州生まれ。ジョージア大学ロースクールで法務博士号を取得。下院議長の法律顧問などを経て、第1次トランプ政権下の 2018 ~21 年に駐ルクセンブルク米国大使を務めた。共和党の法務分野で長年中心的役割を果たし、法曹界・政界で要職を歴任した。

 トランプ米政権1期目に駐ルクセンブルク米国大使を務めたランディー・エバンス氏は、本紙の独占インタビューに応じ、世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)への解散命令について「間違いなく懸念を呼ぶ動きであり、日本政府が米国との関係構築を進める上で妨げとなる可能性が高い」と述べ、トランプ政権がこの問題を注視しているとの認識を示した。

 エバンス氏によれば、昨年9月に韓国で保守系活動家の故チャーリー・カーク氏が特定の宗教団体への弾圧に警鐘を鳴らしたことなどを契機に、日本と韓国における宗教自由の状況が「トランプ政権のレーダーに入った」という。

 エバンス氏は、トランプ大統領が宗教の自由を「神から与えられた権利」と位置付けており、政権は各国における「反キリスト教的バイアス」を重要課題として扱っていると強調。特に、日本政府が民事上の不法行為を根拠に教団の解散を進め、礼拝施設や墓地などの資産が差し押さえられたことが日米関係に影響を与える可能性を指摘した。

 今後の対応については、トランプ政権が複数の手段を持つと説明。トランプ氏が創設した宗教の自由委員会による調査のほか、米国務省による信教の自由に関する年次報告書での扱いが変わる可能性にも言及した。

 具体的には、現在、中国やロシアなど13カ国が指定されている「特に懸念される国」に日本が指定される可能性も排除しなかった。また、政権内部で非公開の外交ルートを通じて日本側に懸念を伝えることや政権高官を派遣し調査を行うこともあり得るとした。

 一方、19日にホワイトハウスで行われた日米首脳会談に関連して、トランプ氏が重要な懸念事項を「非公開で伝えることが多い」と説明。「トランプ政権は、同盟国であっても、問題を見て見ぬふりをしたり、困難な問題を避けたりすることはしない」と述べ、宗教の自由問題が今後の対日外交で取り上げられる可能性を示した。

宗教の自由脅かす日韓

元駐ルクセンブルク米国大使 ランディー・エバンス氏との一問一答

 日本の世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)が東京高裁から解散命令を受けたことを巡り、本紙のインタビューに応じたランディー・エバンス元駐ルクセンブルク米国大使との一問一答は以下の通り。(聞き手=アメリカ総局長・山崎洋介)

 ――トランプ米政権は日本における宗教自由の現状をどう見ているか。

 韓国で保守系活動家の故チャーリー・カーク氏が昨年9月、宗教弾圧について警告する発言をしたことや、(カーク氏と関係が深かった)ロブ・マッコイ牧師が訪韓して以降、 日本と韓国における宗教自由の問題は、トランプ政権のレーダーに入っている。トランプ大統領は宗教の自由を「神から与えられた権利」であり、米国のアイデンティティーの不可欠な要素だと宣言している。その結果、政権は反キリスト教的バイアスに焦点を当てており、宗教の自由を脅かす各国政府の行動を注視している。

 日本政府が民事上の不法行為を理由に教団を解散させ、礼拝堂や墓地などの資産を差し押さえたことは、間違いなく懸念を呼ぶ動きであり、日本政府が米国との関係構築を進める上で妨げとなる可能性が高い。

 ――トランプ政権がこの問題に今後どのような役割を果たし得るか。

 トランプ政権には、この問題に対処するためのさまざまな手段がある。それは、トランプ氏が創設した宗教の自由委員会や国務省による宗教の自由を脅かす動きに対する注意喚起などが挙げられる。

 一つの可能性として、国務省による信教の自由に関する年次報告書において日本を「特に懸念される国」に指定することもあり得る。その他にも、日本の政府高官との非公開のコミュニケーションの中でこの問題を提起することなどが考えられる。

 ――19日の日米首脳会談を踏まえ、今後この問題はどのように扱われるか。

 その答えは、時間の経過とともに明らかになるだろう。トランプ氏は、外国政府が対応を取ることを期待しながら、懸念事項を非公開で提起することがよくある。時には、政権高官を派遣し、現地での観察に基づいて評価・報告させることもある。

 一つだけ明らかなのは、トランプ政権は、たとえ同盟国であっても、問題を見て見ぬふりをしたり、困難な問題を避けたりすることはしないということだ。

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