トップ国際トランプ氏、プーチン氏と会談 アラスカで15日に停戦協議 ゼレンスキー氏招待か

トランプ氏、プーチン氏と会談 アラスカで15日に停戦協議 ゼレンスキー氏招待か

(左から)ウクライナのゼレンスキー大統領、トランプ米大統領、ロシアのプーチン大統領(AFP時事)

【ワシントン山崎洋介】トランプ米大統領は、ロシアが侵攻を続けるウクライナ情勢を巡り15日にプーチン大統領と米アラスカ州で首脳会談することを明らかにした。ロシアとウクライナの立場に隔たりが大きい中、和平や停戦に向け、局面打開につながるかが焦点になる。

トランプ氏は8日、ホワイトハウスで記者団に「ロシアのウクライナ双方の利益になるよう、領土の返還と交換を行う」と表明。詳細は明らかにしなかったものの、ロシアが占領したウクライナの領土に関し、協議を行う考えを示した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、プーチン氏は6日に行った米国のウィトコフ中東担当大使との会談で、ウクライナが東部ドネツク州全域から軍を撤退させることに同意すれば、完全な停戦に応じると述べた。この場合、ロシアはドネツク州とルハンシク州を支配下に置くことになるなど、「ウクライナに領土の大幅な譲歩を要求する」内容だという。

トランプ氏は、領土を巡る交渉について「非常に複雑であり、容易ではない」とも強調した。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、「占領者(ロシア)に領土は渡さない」とけん制。領土で譲歩を迫られることに強い警戒感を示した。

バンス米副大統領は9日、欧州やウクライナの高官とイギリスのロンドン近郊で会談。WSJによると、欧州各国はまずは停戦をした上で、領土について議論すべきだとの立場を伝えたという。

また、NBCテレビは9日、トランプ政権が15日の首脳会談に合わせ、ゼレンスキー氏をアラスカに招待することを検討していると報じた。CNNによると、ホワイトハウスはゼレンスキー氏の会談への参加の可能性を完全に排除はしていないが、当局者の一人は同氏の関与が会談後になる可能性が高いと強調した。

トランプ氏は7月に対露制裁の強化を発表し、今月8日をその発動期限としていた。6日にはロシア産原油の輸入を続けるインドに25%の追加関税を課すと発表していた。プーチン氏が会談に応じた背景にはこうした圧力があったとみられるが、ロシアとウクライナの立場の隔たりは大きく、交渉は難航も予想される。

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