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子宮頸がんワクチン 「副反応、早期に一定見解を」 東京都市長会が厚労相に要請


検診の普及も強調

 東京都の26市長から成る東京都市長会(会長、竹内俊夫青梅市長)は、このほど田村憲久厚生労働相に、子宮頸がんワクチン接種による副反応や症状についての調査を十分に進め、早期に一定見解を示すよう求める要請書を提出した。厚労省は、定期接種でありながら積極的勧奨をしないという方針を取っているが、現場では混乱が起きており、「調査の中間報告的なものを求めた」(同市長会事務局)ともいえる。

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竹内俊夫青梅市長

 「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種に関する要請」と題した要請書は、8月30日、会長の竹内青梅市長が厚労省を訪れ田村厚労相に手渡した。同市長会事務局によると、厚労相は「原因を究明しているところだ」と述べたという。

 要請書はまず、「接種後にワクチン接種との因果関係が否定できない重篤な副反応が表面化している」とし、「厚生労働省は明確な因果関係は認めていないが、平成23年には死亡者も出ている」と同ワクチンの副反応を重大視。

 厚労省が6月14日、ワクチン検討部会の決定を受け、接種義務を課す定期接種ワクチンでありながら、市町村長に接種の積極的勧奨をしないよう求める勧告をしたことに対して「解りにくく、これから接種を考えている保護者の混乱は避けられない」と苦言を呈している。

 その上で、(1)副反応の早急な調査を進め、早期に一定の見解を示すなどの幅広い情報提供(2)子宮頸がんの多くが、がん検診で早期発見が可能であるため、検診の普及を含む子宮頸がん予防の総合的対策(3)定期接種以前に接種し副反応に苦しむ被害者、家族への適切な対応-を求めている。

 先月23日には、関東のワクチン被害者8人が、田村厚労相に面会して記者会見、積極的勧奨の再開をしないよう訴えた。

 また、従来、医師が副反応を説明せずワクチン接種を行ってきたことに鑑み、神奈川県大和市市議会は今月5日、厚生常任委員会で、接種の窓口を市の「健康づくり推進課」に絞り、副反応について十分周知させた上で、接種の是非を選択させることを盛り込んだ請願を大差で可決した。

 この時点での東京都市長会の意向表明は、同ワクチン行政の方向に少なからず影響を与えよう。

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