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「チーム学校」を育てたい


 8月末、中央教育審議会の「学校における働き方改革特別部会」で緊急提言が発表された。情報通信やタイムカードを導入して客観的に勤務時間を把握する必要があるということのようだ。来年度予算で、国・地方の教育委員会の施策として「教員の働き方改革」を盛り込みたい意向のようだ。

 現在の教員は一昔前と比べ、非常に忙しくなって、自宅に帰ってからもテストの採点、次の日の授業の準備などのため、食事や寝る時間を削って時間を捻出している。モンスターペアレントへの対応、クラブ活動の顧問、給食費の徴収・督促、不登校生徒、問題行動を起こす生徒への対応、通学路や学校での安全確保など限りがない。

 教員の仕事は「過労死レベル」ということも耳にする。何とかしなければならない問題の一つではある。長年、教員の仕事は「個々人の裁量」とされてきたことから、タイムカードなど管理されることは、なじまないという現場の声もあり、劇的に動労時間の短縮につながるとは思えない。

 欧米では、教員と事務職、カウンセラーなど仕事が分担されている。教員は授業の充実に専念し、児童・生徒の成績を上げ、学校の安全は警備会社、清掃は清掃会社、児童・生徒の精神的問題にはスクールカウンセラーなどが当たる。部活のようなものは少ない。児童・生徒は地域のスポーツクラブに通ったり、音楽や美術などの習い事は地域の教室に通うことが多い。親たちもボランティアとして学校行事に参加。積極的に“口出し”し、成績が悪ければ、校長、事務員、先生を含めて討論・会議を開き、子供が成長できるような対処法を考える。

 教員と児童・生徒の関係を育みながら、熟年経験者などの「地域の力」を部活の指導員として生かしたり、スクールカウンセラーなど積極的に受け入れ、“仕事量”を減らす工夫をもっと考える必要がある。(和)