世界日報 Web版

どうなる教師の働き方改革


 土曜日や日曜日の朝、仕事で出掛けることがあるが、息子が通う中学校の先生によく出会う。部活動の指導で出勤されているようだ。教師というのは大変な仕事だとつくづく思う。

 今、先生たちの働き方改革が関心を集めている。文部科学省が4月に公表した「教員勤務実態調査」では、過労死ラインの60時間以上勤務の先生が、小学校3割超、中学校では6割に上っていた。10年前の調査に比べても平均4~5時間増えている。

 勤務時間が増えた背景には、「脱ゆとり」によって授業時間が増えたこと、若手の教員が増えて授業の準備に時間がかかっていること、事務作業の増加、部活動の指導などがある。

 政府の教育再生実行会議が先週出した第10次提言でも、教師が本来の教育の業務に集中できるよう、部活動の負担軽減や業務の効率化を進めるべきだとしている。

 学校は、非効率に思えるカリキュラムや業務の進め方でも、なかなか変えることができない。それでも日本の教育が先進国でトップの成績を示しているのは、「子供を大事にする」「子供第一」の価値観を先生が共有しているからだという(千々布敏弥・国立教育政策研究所総括研究官『教育新聞』5月11日付)。

 ちなみに先の提言では、保護者や地域住民が教師の職責に理解を深めるきっかけとなるよう、「教師の日」を創設するよう提案している。世界的な「教師の日」は1994年、ユネスコが10月5日に定めた。韓国(5月15日)など独自に定めている国も多い。

 このところ、教師の不祥事や学校と保護者との対立などが大きく報道される。そういう問題ももちろんある。それでも、誰にも心に残る先生が一人はいる。今の子供たちにもそういう先生との出会いを作ってほしい。

(誠)