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工夫しながらオンライン授業を受講する学生


「ROJE関東教育フォーラム」開催

変わりゆく時代 変わりゆく大学~問い直そう!大学の役割~(2)

 NPO法人日本教育再興連盟主催の関東教育フォーラムが5月15日、YouTube上でZoomを使った形式で開催された。「変わりゆく時代 変わりゆく大学~問い直そう!大学の役割~」と題して、早稲田大学人間科学学術院人間科学部教授の森田裕介氏は教育工学の立場からオンライン授業の利点について語った。(講演要旨)


早大の森田裕介氏、ICT発展で日本文化を世界にも配信

早稲田大学人間科学学術院人間科学部教授 森田裕介氏

早稲田大学人間科学学術院人間科学部教授
森田裕介氏

教育の道具としてのオンライン授業は1992年に米国で始まったCU-SeeMeというのがある。2000年くらいまでに動画を配信するストリーミング(RTSP)が確立され、大学の中でオンラインを活用する可能性が高まってきた。  2001年に大学の設置基準の改訂(卒業単位124中、オンライン授業は60単位まで)につながり、早稲田大学人間科学部eスクール、サイバー大学などフルオンライン授業による通信制大学が認められ、コンテンツとして授業の様子が世界に配信されるようになった。

早稲田大学では「MOOCs」で源氏物語など日本が誇る文化を世界にオンライン配信授業を行っており、26万人余が聴講生として登録している。そのほか、東大、京大、大阪大学、東京工業大学、慶応大学、北海道大学もオンライン授業を配信している。  昔の教育は行動主義的教授計画理論であり、ペーパーテストとか技能指導などを伝えていくもので、習得型個別最適化された学びだった。それが、記憶、学習の転移、メタ認知、理解度を重んじる認知主義的教授計画理論の時代になり、現代では、理論的・批判的思考、問題発見・解決、創造性を重んじる構成主義的授業計画理論の活用型アクティブラーニングが主流になってきている。

 授業の時間は1時限から6時限、多くて7時限で、大学での学習時間には限界がある。先生の立場で言えば、達成度を見ていきたいので、コンテンツを使って自学自習、予習・復習した土台の上で授業を受けてもらう「反転授業」を行っている。オンライン授業のコンテンツを増し、アクティブラーニングを増やすことが目的だ。  年配の先生方も工夫しながらコンテンツを増やしている。コロナ前段階で1600科目。延べ8万7000人余がコンテンツの履修者になっている。2020年のコロナ禍で一気に膨らんだ。  履修者4万8000人を対象にアンケート。1万5000人から回答。学生は「これ使える」とコンテンツの良い所にすぐ気が付く。悪い所も気が付く。工夫しながら、良い所を利用しながら受講している。コロナ禍中であれば、オンライン7割、対面3割。コロナが終わったら対面7割、オンライン3割という回答があった。

 早稲田大学のハイブリッド授業にはハイフレックス型とブレンド型がある。ハイフレックス授業は対面授業だが、大学まで足を運べない学生に、ライブ配信で受講してもらっている。大きめの教室にはこの仕組みを整えている。対面とオンラインの双方の学生に注意を払いながらの授業は教員にかかる負担も大きい。  オンライン授業でのディスカッションは難しい。100人単位の大教室で先生が話している時は画面を切っていてもいいが、授業の時、ディスカッションの時は顔出ししてくださいと言っている。互いのコミュニケーションを取ることをルールとして決めている。  ブレンド型授業は内容に応じて対面とオンラインを組み合わせて行う。学生の選択に任せており、教育効果は高い。全員が対面に移行すると教室の広さが足らない。

 また、オンラインしか参加できない学生に対面と同じ学習効果は期待できないという側面もある。  2020年、コロナ禍で、早稲田大学の田中愛治総長は「学生の健康・生命が一番大事」と語った。学内で知人友人をつくったり、対面授業を行うことは難しいことだったが、大学側は2020年の半ばからキャンパスはオープンに、2021年から対面授業もオープンにしている。大学スタッフは“3密回避”にものすごい努力を傾けていた。  また、オンライン授業のための機器の貸し出しや空調の全面取り換え。学生のメンタルのケアも多忙を極めた。

 教育の道具としてのオンライン授業は1992年に米国で始まったCU-SeeMeというのがある。2000年くらいまでに動画を配信するストリーミング(RTSP)が確立され、大学の中でオンラインを活用する可能性が高まってきた。

 2001年に大学の設置基準の改訂(卒業単位124中、オンライン授業は60単位まで)につながり、早稲田大学人間科学部eスクール、サイバー大学などフルオンライン授業による通信制大学が認められ、コンテンツとして授業の様子が世界に配信されるようになった。

 早稲田大学では「MOOCs」で源氏物語など日本が誇る文化を世界にオンライン配信授業を行っており、26万人余が聴講生として登録している。そのほか、東大、京大、大阪大学、東京工業大学、慶応大学、北海道大学もオンライン授業を配信している。

 昔の教育は行動主義的教授計画理論であり、ペーパーテストとか技能指導などを伝えていくもので、習得型個別最適化された学びだった。それが、記憶、学習の転移、メタ認知、理解度を重んじる認知主義的教授計画理論の時代になり、現代では、理論的・批判的思考、問題発見・解決、創造性を重んじる構成主義的授業計画理論の活用型アクティブラーニングが主流になってきている。

 授業の時間は1時限から6時限、多くて7時限で、大学での学習時間には限界がある。先生の立場で言えば、達成度を見ていきたいので、コンテンツを使って自学自習、予習・復習した土台の上で授業を受けてもらう「反転授業」を行っている。オンライン授業のコンテンツを増し、アクティブラーニングを増やすことが目的だ。

 年配の先生方も工夫しながらコンテンツを増やしている。コロナ前段階で1600科目。延べ8万7000人余がコンテンツの履修者になっている。2020年のコロナ禍で一気に膨らんだ。

 履修者4万8000人を対象にアンケート。1万5000人から回答。学生は「これ使える」とコンテンツの良い所にすぐ気が付く。悪い所も気が付く。工夫しながら、良い所を利用しながら受講している。コロナ禍中であれば、オンライン7割、対面3割。コロナが終わったら対面7割、オンライン3割という回答があった。

 早稲田大学のハイブリッド授業にはハイフレックス型とブレンド型がある。ハイフレックス授業は対面授業だが、大学まで足を運べない学生に、ライブ配信で受講してもらっている。大きめの教室にはこの仕組みを整えている。対面とオンラインの双方の学生に注意を払いながらの授業は教員にかかる負担も大きい。

 オンライン授業でのディスカッションは難しい。100人単位の大教室で先生が話している時は画面を切っていてもいいが、授業の時、ディスカッションの時は顔出ししてくださいと言っている。互いのコミュニケーションを取ることをルールとして決めている。

 ブレンド型授業は内容に応じて対面とオンラインを組み合わせて行う。学生の選択に任せており、教育効果は高い。全員が対面に移行すると教室の広さが足らない。

 また、オンラインしか参加できない学生に対面と同じ学習効果は期待できないという側面もある。

 2020年、コロナ禍で、早稲田大学の田中愛治総長は「学生の健康・生命が一番大事」と語った。学内で知人友人をつくったり、対面授業を行うことは難しいことだったが、大学側は2020年の半ばからキャンパスはオープンに、2021年から対面授業もオープンにしている。大学スタッフは“3密回避”にものすごい努力を傾けていた。

 また、オンライン授業のための機器の貸し出しや空調の全面取り換え。学生のメンタルのケアも多忙を極めた。