クジラ漁と日本人との歴史を伝承

2004年にリニューアルオープンしてから今年で21年。新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)はイルカとクジラをテーマにえのすい特別企画展「イルカとクジラ Coool Dolphin」を7月4日から開催中。これまでクラゲについての飼育実績が注目されているが、一方で、これまで数多くのイルカやシャチなどの飼育もクラゲに劣らず、大きな実績を残している。
1957年の旧館時代、初めて本格的イルカショーを披露し、その後もイルカやクジラたちと関わり続けた。今回は、イルカとクジラの歴史に焦点を当てた。
昨今、動物愛護の考えから、イルカやクジラに関するショーは野蛮だと批判され、クジラ漁で知られる和歌山県太地町には海外の活動家らが集まり、漁の妨害、反捕鯨映画などが制作され話題となった。
こうした事態に5000年以上も前からクジラと関わってきた日本人の〝真〟の姿を伝えようと企画された。
会場には、太地町立くじらの博物館が所蔵する「紀州太地浦鯨大漁之図鯨全體之図」や捕鯨で使用した船の模型などを展示し、捕鯨の歴史を伝えている。

館内ではイルカのレプリカ展示のほか、「えのすいトリーター(飼育員)による相模湾で見つけたイルカとクジラ」と題して映像とパネルで紹介している。実際、相模湾で確認されているイルカ・クジラは35種。現在世界では90種以上のイルカやクジラが知られているが、そのうちの3分の1は相模湾で見ることができる。

また、人気のイルカショーはより触れ合いを重視し、短い時間で観覧客との交流を深めたり、水かぶりも演目の中で設定されているなど例年以上に人気がある。
期間は、9月30日まで。
入場料は、大人2800円、高校生1800円、小・中学生1300円、幼児(3歳以上)900円。中学生・高校生は生徒手帳持参。開館時間は、9時から17時まで。





