トップ文化旅・レジャー鎌倉アルプスー神奈川県鎌倉市

鎌倉アルプスー神奈川県鎌倉市

尾根から太平洋を遠望
天国の園のような大自然

鎌倉の市街地を囲むように山々が包んでいる。その北東側に大平山(おおひろやま)や天台山があり、この尾根をたどるルートが天園ハイキングコースだ。家族連れに人気がある。多くの人たちは北鎌倉駅の南東にある建長寺から登っていくが、今回は尾根の南麓にある鎌倉宮から登り始めた。(文と写真 増子耕一)
大平山から眺める市街地と太平洋
大平山から眺める市街地と太平洋

JR鎌倉駅から鎌倉宮行きのバスに揺られて15分。終点の鎌倉宮に着く。

ここは後醍醐天皇の皇子護良(もりなが)親王を祀(まつ)って建てられた神社で、護良親王の流刑地だったところ。創建は明治2(1869)年で明治天皇による。

地元では大塔宮(だいとうのみや)として親しまれている。

中には入らず、谷戸の奥へと進む。道の脇を細い平子川が流れているが、両側は山の尾根。狭い土地に住宅が並び、奥まで続いている。

覚園寺の少し手前、庚申塚(こうしんづか)の並ぶ所から山道に入る。照葉樹に覆われた静かなルートだ。登っていくとカサコソと音がする。藪(やぶ)の中でガビチョウたちが餌を探していた。褐色の体に、白いアイシャドーが特徴。スズメ目の外来種だ。

神奈川県鎌倉市天園ハイキングコースの地図
神奈川県鎌倉市天園ハイキングコースの地図

ときどきヒヨドリの声が聞こえ、飛ぶ姿も目にする。

進むとまた何か音がする。木登りをしているリスたちだった。

ここは「歴史的風土建長寺浄智寺八幡宮特別保存地区」。表示があった。尾根上の山道だが、東側は谷戸の奥まで住宅があり、人の手の入っていない太古の森と接していて、現代と中世が共存しているかのようだ。

登り道が終わると主稜線の天園ハイキングコースに出る。左が建長寺へ、右が大平山へ。峠を越えて北へ下ると散在ガ池森林公園をかこむ住宅地だ。山の奥まで開発されているのに驚いた。

ハイキングコースを東に進んだ。明るく、日当たりがよく、急な坂もなくて歩きやすい。が、樹木で見通しがよくない。それだけに、時折、鎌倉の市街地が見える所に来ると、山々の織り成す風景に感動する。

眼下はどこまでも続く広大な森。市街地は緑に囲まれて小さく、その彼方に大海原が広がっている。

気候が温暖なせいか常緑樹が多く、落葉樹が少ない。葉を落としている巨木はクヌギだ。

登山口にあった庚申塚
登山口にあった庚申塚

大平山は標高159㍍で最高峰。下が広場になっている。峰というほどでもなく、その左手には広いゴルフ場があり、大きな建物まであって、横浜市側から車で入ることができる。

これこそ現代の鎌倉。

大平山から南に下ると天園というところに出た。その名前の由来が表示してあった。それによると、海軍軍人の東郷平八郎がこの近くに別荘を持っていて、ここに来て「天国の園に遊ぶようだ」と語ったという。これが地名の由来だ。かなたに太平洋を遠望することができる。

少し下ると横浜市側へ行く分かれ道に、「日源荘の碑」があった。下は竹林。日源荘は東郷平八郎の別荘の名前で、建物がどのあたりにあったのかと探してみると、「茶店天園」というのがあった。庭のスイセンが満開だったが休業中。ここなのかと一人納得した。  山道をさらに行くと天台山に至るはずだが、山頂はルートから外れていて、知らないままに通過した。

幹回り60センチ以上のツバキの巨木が群生している
幹回り60センチ以上のツバキの巨木が群生している

このあたりはツバキの群生地で、幹回り60㌢以上の巨木が幾つもあり、高さは10㍍を超える。ツバキの花は今、満開。

コースの終点は瑞泉寺で、境内の中。臨済宗円覚寺派の古刹(こさつ)で、花の寺として有名だ。ウメの古木が花の見ごろを迎えようとしていた。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »