
政治とは程遠い理論言語学の専門家である著者が、なぜ本書を執筆したのか。それは、ケンブリッジ大学でサッチャー政権下のイギリスを体験していた著者に、日本を守るために命懸けで戦おうとする日本初の女性総理大臣の姿が重なったからである。
「仮に国民の命を守るために自分の命を引き換えにするようなことがあれば、迷うことなく、自分の身は惜しくないと思っている」という高市早苗氏の言葉が筆を動かした。
ところが、オールド・メディアは総理の実像を伝えず、「報道しない自由」を盾に「高市叩(たた)き」を展開する。保守に軸足を置くとみられている読売新聞でさえ、皇室典範の改正に社説で反対した。著者は、高市叩きは必ず起こり、それに呼応する「内なる敵」は多いとし、だからこそ「原点に立ち返る」ため本書を著したという。
原点として著者が引用するのは中西輝政(てるまさ)氏の言葉。「日本という国のあり方は、真実を尊ぶ心、つまり清く、明るく、そして直き心を大切にすること」
不都合な隣国から流れるチャイナマネー(中国からの資金)の影響は確実に日本の政財官界に及んでいるが、それは目に見えない。財政規律など綺麗(きれい)な言葉を盾に総理の政策を批判する。それを打ち破れるのは、国民の支持を受けた総理・内閣の人事権などの権限の行使しかない。だから強引に見えても、総理は覚悟して行使する。
時系列的に見ると、高市総理は公約を着実に実行しているにすぎない。それが、あたかも「静かな革命」に見えるのは、メディアが報道しないからである。実際には、単純で真っ直(す)ぐな政治が行われている。そんな総理の生き方が、とりわけ若い世代に共感を呼んでいる。
サッチャーがイギリスの「英国病」を克服したように、高市総理は真正の保守を取り戻そうとしている。それは国民一人ひとりが本来の日本人に戻ることでもある。
多田則明







