トップ文化書評『笑って死ねる人・生・論』中山達樹著 人生のヒントが満載【書評】

『笑って死ねる人・生・論』中山達樹著 人生のヒントが満載【書評】

『笑って死ねる人・生・論』中山達樹著  アートヴィレッジ 定価1650円

「私は、ほとんどいつも白いスーツを着ています。ズボンも靴も白です。この真っ白ないでたちの私に対し、『怪しい』という印象を抱く人も多いでしょう」

冒頭、こう書かれている。本の表紙は著者の白いスーツ姿というインパクトがある。時代の気分や同調圧力に左右されず、哲学と信念に生きることを象徴している。

本書には、国際弁護士・中山達樹氏のこれまでの人生や生きざまが凝縮されているが、その生活習慣に驚かされる。50歳になった今でも毎朝3時前後に起き、5時に職場に着く。ランニングとスポーツジム通いも続けている。妻と子供宛ての直筆の置き手紙は毎日欠かさない。

「週に60時間、人の3倍働いている」。自他共に認める超多忙な毎日を送っているのに、年間500冊もの本を読んでいる。しかも、本の骨子を毎日ブログで発信している。アウトプットの能力は天才的だ。

誇張表現でも何でもない。これが著者のありのままの生き方なのだ。どこからそんなエネルギーが湧き出るのか。①貢献したい、人を幸せにしたい②笑って死にたい――の2点に集約されているという。

親孝行、家庭、教育・子育て、勉学・仕事、健康、人生、聖と俗――。人生における重要な問題をテーマごとに解説している。子育て論は大いに参考になる。普通になってほしくないという思いから、自身の子供には「自分で自分を見限らない」「勝手に自らに限界を設定しない」よう伝えているという。

著者にはリスクを取らない選択肢はない。だからこそ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の代理人を引き受けた。評判によってキャリアが傷つくことがあっても、「魂に傷をつけることをしたくはない」という強い信念を持つ。

より良い人生を送りたい人、これからの人生に刺激を求める人にとって、必携の書になるだろう。

         豊田 剛

 アートヴィレッジ 定価1650円

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