トップ文化世代超え「昭和レトロ」ブーム 「歴史時代シリーズ」第3弾発売 体験スポットで時間旅行

世代超え「昭和レトロ」ブーム 「歴史時代シリーズ」第3弾発売 体験スポットで時間旅行

「地球の歩き方 歴史時代シリーズ」の第3弾となる『昭和レトロ』(Gakken)
「地球の歩き方 歴史時代シリーズ」の第3弾となる『昭和レトロ』(Gakken)

 昭和生まれから平成生まれまで、世代を超えて「昭和レトロ」がブームになっている。それを証明するかのように、旅行ガイドブック「地球の歩き方」(発売元Gakken)の「歴史時代シリーズ」第3弾として『昭和レトロ』が1月に発売された。アマゾン売れ筋ランキングの上位に入るなど好評だ。

 昭和20年以降の昭和時代を体験できる全国のスポットを紹介。加えて、昭和のさまざまな文化、グルメなどを網羅した「ミニ昭和百科」の内容を備えている。読みながら昭和の時間旅行が楽しめるようになっている。

 第2章「変わらないリアル昭和の風景」では、まず昭和の雰囲気を色濃く残す東京や大阪の商店街を紹介する。東京では武蔵小山商店街パルム(品川区)、〝おばあちゃんの原宿〟巣鴨地蔵通り商店街(豊島区)ほか、大阪でも天神橋筋商店街(北区)ほか多数。

 庶民生活を彩った木造の銭湯も昭和の薫りが漂う。国の登録有形文化財にも指定されている滝野川稲荷(いなり)湯(東京都北区)、「京都を彩る建物や庭園」に認定された日の出湯(京都市南区)などが紹介されている。写真を見ると一度は入ってみたくなる銭湯ばかりだ。異色のスポットとしては、日本最古の遊具「飛行塔」のある生駒山上(いこまさんじょう)遊園地(奈良県生駒市)も。

 昭和を代表する西洋風建築としては、重要文化財に指定されている明治生命館(東京都千代田区)が無料で内部を見学できる施設として外観から内部まで詳しく紹介されている。ここも一度は訪ねてみたい昭和遺産だ。

 第5章「よみがえるネオ昭和」では、全国の昭和を再現したスポットを紹介している。大分県豊後(ぶんご)高田市の「昭和の町」は、町おこしプロジェクトで古い建物を生かし昭和30年代の街並みを再現、懐かしいボンネットバスも走る。他には岐阜県高山市の高山昭和館、大阪市の梅田スカイビル地下1階の食堂街「昭和レトロ商店街 滝見小路(たきみこうじ)」などだ。

 昭和をテーマにしたり、昭和につくられたものを展示する博物館も数多い。石川県小松市の日本自動車博物館は日本最大級のカーミュージアムで、常時約500台もの車が展示されているが、3輪トラックをはじめ昭和の車がずらりと並ぶ。埼玉県さいたま市の鉄道博物館もそうだが、地方に見応えのある博物館が多いことが分かる。

 それにしても昭和レトロの商店街、スポット、博物館がこんなにあるのかと驚く。ただ懐かしいだけでなく、そこには今の日本がなくした何か大切なものがあるのだろう。紹介されたスポットを巡りながら、それが何かを考えるのもいいだろう。

(藤野俊之)

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