ゆかりの画家中心に展示
設楽雅信氏によるギャラリートークも

山形県の山形美術館で開館60周年を記念し、企画展「山形の美術」が開かれている。山形美術館は1964年に開館して、今年8月で60周年を迎えた。記念展覧会として「山形の美術山形美術館60年のあゆみとコレクション」を開催、当館の歴史を概観しつつ、展示作品を紹介するといった内容になっている。
同館の収蔵品は今年の3月31日時点で2100点を超えた。コレクションは大きく分けると3本の柱がある。一つは1968年、江戸時代に紅花商人として栄えた長谷川家から寄贈された163点の日本美術を中心とする東洋美術品で構成された長谷川コレクション。1985年に20周年記念事業として現在の建物にリニューアルし、その時に収集されたピカソやシャガールなど、当時のパリ画壇で活躍した画家の作品なども含めた20世紀フランス美術の服部コレクション。そして1990年代の初期から印象派を中心とする吉野石膏(せっこう)コレクション。この3本柱を軸に、それと並行して山形に関連する美術品を60年間収集してきた。
今回の企画展では山形にゆかりのある画家の作品を中心に紹介している。13日には山形県美術連盟運営委員長の設楽雅信氏によるギャラリートークが行われ、月山や最上川など、地元山形の風景を描いた日本人画家の作品の解説を行った。
故郷の最上川を題材とする作品を残した小松均氏の絵については、設楽氏が若い頃、川の堤防をランニングしていた時に絵を描いている小松氏に出会ったエピソードを紹介。「じっくりと細かくどんどんと描いていく。現場でそのままをスケッチしている姿だった」と回想した。
蔵王や月山など多くの山岳や巨木を題材に、重厚な画風で知られる今野忠一氏の作品では、「存在感とか重厚なところが特徴。色彩もダイナミックに激しく描いている。見れば見るほど飽きのこない絵になっている」と絶賛。「精神性とか、スケッチをただするだけではなくて、心を砕いて大胆に構図なんかも含めて描いている作家」と紹介した。
(長野康彦)






