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「史上最大級の番狂わせ」(英BBC放送)…


 「史上最大級の番狂わせ」(英BBC放送)、「南アを破った『ブライトンの奇跡』に『静岡の衝撃』が加わった」(AFP通信)――。ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会で、日本が優勝候補の強豪アイルランドを撃破した快挙は世界中を駆け巡った。

 一昨日はスポーツ紙は言うに及ばす、小紙など一般紙の1面トップも「アイルランドに大金星」(読売)などの大活字が躍った。まだ初のベスト8進出を決めたわけではないが、しばらく快挙の余韻にひたりたい。

 世界ランキング2位に19-12の逆転勝ち。圧倒的に格上とみられた相手を破ったのだから大金星には違いないが、「番狂わせ」とか「再び奇跡」と言うのには違和感が残る。

 球技における番狂わせは、相手の意表を突く奇襲や変則的プレーなどでかき乱し焦らせて、立て直す余裕を与えないまま試合を決めることが少なくない。

 だが、今回の日本の戦いぶりは愚直な正攻法勝負。体格に勝るアイルランド相手に、相撲で言えばがっぷり四つに組んで力負けせず押し切った。スクラムでは最強を誇る相手に、互角以上に渡り合い、反則を誘う場面もあった。

 自陣内に攻め込まれたピンチにも崩れなかった。体格差を補う2人がかりのダブルタックルで、ことごとくトライの芽を潰(つぶ)した。体力が落ちる後半に入っても、タックルのあと素早い立ち上がりから、足が止まった相手を鋭く攻め続けたのは見事と言うべきだろう。