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今日、世界で普及しているスポーツは、19世紀…


 今日、世界で普及しているスポーツは、19世紀後半に英国で生まれたものが多い。こういうスポーツが今日まで続いているのは、たゆまぬルール整備が主な理由と言われる。

 英国発のフットボールに端を発したのがサッカーとラグビーで、二つは同根だ。「『非労働時間』の生活史」(川北稔編)によると「ある試合で(中略)当時行われていたフットボールのルールを無視してはじめてボールを腕に抱いて走り、それがラグビーの起源となった」。

 その後、サッカーはより大衆化し、一方ラグビーは「そのルールの複雑さも手伝ってサッカーの規模に及ばなかった。(中略)サッカーと比べると、よりジェントルマン的ないし中流階級的なスポーツとして今日に残った」。

 気流子の学生時代の1970年代は大学ラグビーの全盛期で、早慶戦や早明戦の観覧にいそいそと出掛け、その後も日本選手権の社会人チーム代表と大学チーム代表との激突は目が離せなかった。ところがその後、あれよあれよとサッカーがラグビー人気をさらった。

 なぜ、そうなったのか。その原因を探るのに、先のフットボールの歴史が参考になろうか。ラグビーはルールが複雑なことや、当時の日本のラグビー界上層部が大衆化への努力を怠ったことなどが思い浮かぶ。

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会開幕まで1カ月余り。大会が列島を揺さぶるほど盛り上がり、ラグビーの面白さが周知されることを期待したい。