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かつて海釣りに行くと、釣り場にビニール袋…


 かつて海釣りに行くと、釣り場にビニール袋や空き缶、ペットボトル、弁当のケースなどが捨てられているのを目にすることがあった。最近は釣り人のマナーもだいぶ良くなって、そんな光景はまず、なくなった。

 釣り人たちも、海というのは広くて、包容力、浄化力があると高をくくっていたところがあった。しかし、海洋環境が実に微妙なバランスで保たれており、海の汚染が深刻であることを徐々に知るようになったのだ。

 釣り人にとって海の環境の変化は、釣果にも影響する。自分のこととして考えざるを得ないのである。

 しかし気流子も、海に流されたプラスチックが、風浪や光線で劣化し微細な「マイクロプラスチック」になって海に深刻なダメージを与えるということまでは、想像できなかった。

 今や世界的な課題となっているマイクロプラスチック。日本財団と環境省が主催した「海ごみゼロ国際シンポジウム」では、九州大の磯辺篤彦教授が、太平洋の海面に浮遊する量が2030年までに16年の2倍に膨れ上がるとの予測を発表した。

 釣り場のごみは海を汚すとすぐ分かるが、カフェで使うストローなどプラスチック製品が海洋汚染につながることは、ようやく認識されるようになった。長野・軽井沢で行われた20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合で、海洋プラごみ削減の国際枠組みの創設が決まった。地球に暮らす一人ひとりの意識改革と努力が求められる。