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痛ましい悲劇だ。事故は8日午前、大津市の…


 痛ましい悲劇だ。事故は8日午前、大津市の県道丁字路交差点の横断歩道前で保育士に守られて信号待ちしていた園児の列に突っ込んだ軽乗用車によって起きた。無辜(むこ)の2歳園児ふたりの命が奪われた。

 園児らは、この軽と右折して衝突した普通乗用車の事故に巻き込まれた。逮捕された普通車運転の女は「前をよく見ずに右折した」と供述しているという。前も見ないで運転とは言語道断の話である。

 交通ルールを守っていた幼い命が奪われたことが何ともやるせなく、悲しい気持ちを募らせる。「1日たつごとに家族としても胸が張り裂けるほどの深い悲しみに包まれております」とつづる遺族の思いが胸を突く。

 今回の事故について交通事故鑑定の専門家の一人は「誰もがちょっとした不注意で起こす可能性があり」、ハード面の対策には限界があることを指摘。「運転には危険が伴うという教育を地道に進めて意識を変えていくしかない」と話す。

 このところ高齢者の運転する車による暴走事故も相次ぎ、新聞社会面で問題提起されることも増えてきた。車は生活に欠かせない便利さで役に立つが、時に人を殺(あや)める“凶器”にもなり得るのだ。改めて運転者には、このことをしっかり自覚して運転することを求めたい。

 「みんなで確認! 守ってね。交通ルール。」と呼び掛けて、春の全国交通安全運動がこの11日から始まっている。最終日の20日は「交通事故死ゼロを目指す日」である。