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2024年から紙幣(日本銀行券)が一新され…


 2024年から紙幣(日本銀行券)が一新され、表の図柄は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎になる。紙幣の刷新で平成から令和への改元機運を盛り上げたい。

 渋沢は「日本資本主義の父」とも言われる実業家、津田は近代的女子高等教育の先駆者で「女子英学塾」(現津田塾大)を創設、北里は破傷風の血清療法を確立するなど「近代医学の父」と呼ばれる。三人三様、偉大な業績を残した。

 麻生太郎財務相は、人物の選定について「明治以降の文化人から選ぶとの考えに基づいた」と説明。また「新たな産業の育成、女性の活躍、科学技術の発展など、現代にも通じる諸課題に尽力された」とも。

 3人とも江戸時代の生まれで、明治維新を経験して西洋文明と出会い、それぞれの道で日本近代の礎を築いた。35年間、1万円札の顔を務めてきた福沢諭吉は「一身にして二生を経るが如し」と言ったが、新しい顔となった3人も同じように波乱と激動を体験している。

 麻生財務相は「品格のある顔」ということも言っている。発表された新紙幣案の見本を見ると、確かに御三方とも品格があるが、それと共に激動期を生きた面魂(つらだましい)を感じさせる。3人について、この機会に学ぶのもいい。

 思えば福沢先生とは余り縁がなかった気流子。願わくば、今度の渋沢さんとは親しくなりたい。しかし渋沢先生は、まず激動の時代を生き抜く気概を持て、と言っているようにも見える。