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<初暦知らぬ月日は美しく>吉屋信子。…


 <初暦知らぬ月日は美しく>吉屋信子。明けましておめでとうございます。荘厳に響き渡る108の鐘の音に煩悩が消し取られ、真っ白な気持ちで迎える新年、新春。

 今年は天皇陛下が退位される4月末で平成が幕を下ろし、5月1日に皇太子殿下の新天皇御即位とともに改元が行われ、新しい元号が始まる。

 昨年は日本が近代化へひた走った明治維新から150年の区切りの年だった。この間に明治、大正、昭和、平成の元号表示を重ねてきたが、ほぼ30年ごとに区切って概観できる。

 時々の陛下は常に国民の安寧と豊穣(ほうじょう)を祈られた。短かった大正を含めると明治は前半30年で帝国憲法の制定、議会の開設、欧米との条約改正など国としての骨格を整え、後半の30年で先進国入りを果たした。

 昭和は前半30年で敗戦に躓(つまず)き国土や産業を荒廃させたが、そこから懸命に立ち上がり復興への足掛かりをつかむ。後半は高度経済成長と東京五輪、大阪万博の成功で花開き大飛躍を遂げたのだ。

 平成の30年間は、阪神淡路や東日本大震災、昨年の西日本豪雨など前例のない規模の気象、自然災害による甚大な被害を受けた。立ち直りには長い期間を費やし、今も途上にある中で迎える今年は、再びの東京五輪・パラリンピックの来年、大阪万博の新元号7(2025)年に向かう。その成功と飛躍のため猪突猛進する年である。<戦なき世を歩みきて思ひ出づ かの難き日を生きし人々>御製(平成17年)。