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今年平成30年(2018年)は戊辰戦争開戦…


 今年平成30年(2018年)は戊辰戦争開戦(1868年)から150年。歴史の転換点となった戦だが、中でも白虎隊や13歳から18歳の「二本松少年隊」の悲劇の顛末(てんまつ)には涙を禁じ得ない。

 その「少年隊」の本拠、二本松城があった福島県二本松市に所用で行き、城跡を訪ねた。

 古い街並みを予想したが、城跡までの道の両側には、小ぶりだが瀟洒(しょうしゃ)な洋館やベランダに夏花を飾ったおしゃれな民家などが目に付き意外な感じがした。後で地元の人に聞くと「広大な城跡を囲む現在の郭内地域に100年以上居住する家は5~6戸しかない」という。

 実は昔から人の出入りが頻繁な土地柄で、それが今に続くのだ。戊辰戦争当時も、大きく変化する中央の情勢が時を置かず刻々と城下に伝えられ、その深刻さが武士の子弟、若年層にいち早く浸透していったのではないかと想像を巡らした。

 途中「少年たちが好きだった本当の空があります」と染め上げたのぼり旗が何本も立ち、市を挙げての「戊辰150年事業」をアピールしていた。7月下旬には城跡で「二本松少年隊顕彰祭」が行われるが、その舞台作りに大型トラックの行き来も。

 また二本松市は、高村光太郎の「智恵子抄」にも詠われた安達太良山と阿武隈川でも知られる。目にした安達太良山の雄姿には感動した。この二本松市が好例だが、わが国の地方には特色ある風土、歴史に育まれた個性的な町が多いことを改めて思う。