世界日報 Web版

「残雪の上に傾きとまるバス」(新谷氷照)…


 「残雪の上に傾きとまるバス」(新谷氷照)。道を歩くと、先日降った雪の痕跡は無くなっている。ところが、よく観察すると、少しだけれども路地や庭の隅などに解け残った雪のかたまりがある。寒気が厳しい今冬の天候を思わされた。

 平昌冬季五輪が始まった。寒冷な地であるにもかかわらず、降雪が意外と少なく、競技会場では人工雪で対処しているという話が報道されていた。一方、北陸地方では記録的な大雪が降った。

 豪雪地帯という言葉は、そこに住んでみないと、なかなか実感が湧かないだろう。しかし、住んでいる人にとっては死活問題に違いない。小林一茶には有名な俳句「是(これ)がまあつひの栖(すみか)か雪五尺」がある。

 一茶にとっては住みにくい所だとしても故郷であり、父祖の地であるという思いが「是がまあ」という詠嘆になったのだろう。大雪もまた、一茶の幼少時代の大切な思い出ということである。

 東京に住む人の中には、地方から大学進学や就職で上京した人も多い。雪などを通じて故郷を思い出すこともあるかもしれない。平昌五輪に参加している日本人選手も、日本のことを思って勝負に挑んでいるのだろう。

 「いと長き神の御名や紀元節」(池上浩山人)。きょうは国の誕生を祝う「建国記念の日」である。戦前は「紀元節」と呼ばれていたが、戦後廃止された。昭和41(1966)年、国民の祝日として復活。日の丸を背負って闘う日本人選手に声援を送りたい。