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「牟婁の温泉に獨りのこりて春惜む」(福本…


 「牟婁(むろ)の温泉に獨りのこりて春惜む」(福本鯨洋)。少しずつ暖かくなり、汗ばむほどの陽気の日もある。あすからは5月。ゴールデンウイークの最中、草木の若葉が緑の色を濃くし、そこを通り抜ける風にも、さわやかな木々の命の香りを感じる。

 この時期は過ごしやすい季節でもある。気流子は1年の中でもこの初夏と秋を好ましく感じることが多い。真夏のような暑さも湿度もないので、快適だからである。

 散歩しながら青々と繁る葉やツツジやサツキの花を見ると心が慰められる。この季節は、公園のベンチで読書をするのにも最適である。ページをめくりながら、初夏の風を頬に感じ、鳥や虫の声、風に運ばれてくる花の香りなどがいい刺激を与えてくれる。

 本を読むには集中力がいるが、通勤電車に乗っている間など時間が限られている方が進むことが多い。気流子は図書館のような場所では静か過ぎてかえって雑念がわき、集中力が途切れてしまうことがある。

 とはいえ、図書館は好きで、青少年時代にはよくお世話になり、毎日のように通い詰めたことがある。次はどんな本を読もうと、わくわくしながら書棚を見て回ったものである。図書館はそれこそ宝の山のような場所だった。

 昭和25(1950)年のきょう、「図書館法」が公布された。それ以後、現在に見られるような公共図書館の活動が始まっている。日本図書館協会は、きょうを「図書館記念日」に制定している。