世界日報 Web版

初場所から一年に6場所ある大相撲の優勝にも…


 初場所から一年に6場所ある大相撲の優勝にも、いろいろな優勝がある。年納めの場所となった九州場所は、2場所連続休場明けの日馬富士が12場所ぶり7度目の優勝を飾り復活を印象付けた。

 新聞の扱いがやや地味なのは、北の湖理事長の急逝と千秋楽で優勝を争う3力士が共倒れしたことからだろう。勝って決めるか決定戦をというファンの期待は叶わなかったが、これも真剣勝負の結果である。

 15日間を通して見れば、13勝(2敗)の賜杯は並の優勝とはいえ、13日目の白鵬戦はらしさを発揮し堪能させた。あの白鵬がそのスピードに付いていけなかったのだから。それに3横綱がそろっての場所制覇。

 スピードと技、集中力と気持ちの強さで復活優勝を引き寄せたことが伝わってくる。「一番一番、全身全霊で」と繰り返す取り組み後のコメント通りに見せた勝利への執念が、運も味方して際どい相撲でも白星を呼び込んだ。

 幕内最軽量133㌔に加えて右ひじを手術するなど満身創痍(まんしんそうい)の体。「(小さい体を言われても)心の中では自分が一番大きいと思っている。気持ちで負けていない」(NHKインタビュー)と持ち前の気の強さを見せる。

 2年ぶりの賜杯を「耐えて、忍んで、毎日努力してきた2年間。この日がまた来てよかった」と振り返る言葉には実感がこもる。巻き返しを狙う白鵬、鶴竜。新年初場所は3横綱が鎬(しのぎ)を削って土俵を充実させるのが楽しみだ。